α-グルコシダーゼ

岩波 生物学辞典 第五版 365 d  α-グルコシダーゼ

α-グルコシダーゼ [α-glucosidase]⦅同⦆マルターゼ(maltase)。
アグリコンとして各種アルキル基、グリコシル基を持つα-D-グルコシドを加水分解する酵素の総称で、狭義にはマルトースアミロースとそのオリゴ糖を分解するがイソマルトースには作用しない酵素。EC.3.2.1.20.

ほとんどすべての生物、特に酵母では豊富に存在。
由来によって基質特異性に差が見られる。

酵母から精製した酵素は基質特異性が低く、マルトース、マルトトリオース、ショ糖、ツラノースアリールおよびアルキルα-グルコシドに広く作用する。
一方、ウマ血清の酵素は、マルトース、グルコゲンに作用するがショ糖やメチルα-グルコシドには作用しない。

ヒト腸粘膜からは5種類のα-グルコシダーゼが分離されている。
すべてマルトースに作用するが、Ⅲ、Ⅳ型はショ糖、Ⅴ型はイソマルトース、つまりグルコース2個がα-1,6結合したものやパラチノース、つまりグルコースとフルクトースがα-1,6結合したものに作用する点で残る二つ(Ⅰ、Ⅱ型)と相違する。
これら腸粘膜の酵素は腸管における二糖の消化吸収に関与する酵素と思われる。
Ⅲ、Ⅳ型はショ糖をグルコースとフルクトースに分解する点で一見β-フルクトシダーゼと同じ反応を行うことになる。

追記
改行や色文字そしてWikipediaへのリンクなど、一部原書と異なります。
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