小腸における炭水化物の消化

ガイトンの生理学原著第11版

p852~853
小腸における炭水化物の消化
Digestion of Carbohydrates in the Small Intestin

膵アミラーゼによる消化 Digestion by Pancreatic Amylase
膵臓の分泌液には唾液と同様、多量のα-アミラーゼが含まれている。
これはその機能において、唾液のα-アミラーゼと同じであるが、それより数倍活性が強い。
そのため、糜粥(ビジュク)が胃から十二指腸に送り込まれ、膵液と混合してから15~30分以内に、実質上すべての炭水化物が消化される。

一般的に炭水化物は十二指腸ないし上部空腸を通過する前に、ほぼマルトースまたはその他のごく短鎖のグルコース重合体glucose polymersに転換される。

小腸上皮酵素による二糖類及び小さな短鎖グルコース重合体の加水分解
小腸の絨毛を覆う小腸上皮細胞は、4種類の酵素(ラクターゼlactase、スクラーゼsucrase、マルターゼmaltase、α-デキストリナーゼα-dextrinase)を含んでおり、それが二糖類のラクトース、スクロース、マルトース、さらに他の短鎖グルコース重合体を、構成単位である単糖分子にまで加水分解する能力を持っている。
これらの酵素は、小腸上皮細胞の微絨毛刷子縁に存在する。
したがって、二糖類は小腸上皮細胞に接触するとともに消化される。

ラクトースは、1分子のガラクトースgalactoseと1分子のフルクトース(果糖)fructoseに分解する。
マルトースと短鎖のグルコース重合体は、すべて複数分子のグルコースに分解する。
このように、炭水化物の最終産物はすべて単糖である。
それらはすべて水溶性で門脈血中に吸収される。

通常の食餌中には、デンプンが他の炭水化物のすべてを合わせたものよりも格段に多く含まれていて、食事中炭水化物の最終消化物の80%超をグルコースが占め、ガラクトースとフルクトースは10%を超えることはまれである。
図65-1に、炭水化物の消化の要約を示す。